メタボ5年で10%減へ/市健康増進計画推進会議
行動計画指針を決定/「長寿の島」へ一丸
市民の平均寿命を上げるための宮古島市健康増進計画推進会議が8日、発足した。保健・医療・福祉関係団体ほか経済、学校、マスコミ、行政の代表が委員を務め、年度内に行動推進計画を取りまとめる。同日の第1回会議では計画の指針を決定。向こう5年間でメタボリックシンドロームの該当率を10%減少させることや65歳未満の死亡者の減少を図ることを確認し、県内平均寿命最下位脱出を目指す決意を共有した。
会議の発足を受けて委嘱状を交付した下地敏彦市長は「どうやって市民の健康を守り、増進するかということを話し合う会議。目標に向かって皆さんの意見をいただきたい。市民が健康で過ごせる行動推進計画を作りたい」と述べ、各委員に協力を求めた。
この後開かれた第1回会議では、健康に関する市の現状を把握した上で行動計画の指針を協議した。
市健康増進課が現状を説明し、市の平均寿命は男性が県内最下位、女性は下から2番目という状況を報告した。原因として「メタボ該当者が多い」とし、全国や県の平均と比べて該当率が極めて高いと強調した。
飲酒量についても警鐘を鳴らし、「3合以上飲む多量飲酒者が県平均の2倍近くになり、国と比較すると6倍と際立って高い」と指摘して改善を促した。
心臓病が多いことや、この病気で亡くなる人が多い現状も示し、行動推進計画策定の重要性を訴えた。
この後、行動計画の指針を協議した。メタボ10%減少などのプロジェクトを達成するため、市民に望まれる三つの生活習慣として①健康診査を受診して適切な指導を受ける②肥満解消③適正飲酒-を挙げた。
これらの実践に向けて各団体ごとに取り組みを定めた。経済団体は▽職場における健康づくり▽適正飲酒▽健康教育や指導の導入-を実行。保健・医療関係団体は▽健康診断やがん検診の啓発▽肥満対策の啓発や実践指導-を行う。
教育団体は生活習慣の指導や食生活および生活習慣学習の充実を図る。マスコミは健康診査の必要性の普及啓発や肥満対策に取り組む団体の紹介等に努める。
次回会議は12月に開く予定。それまでに各団体から主体的に取り組める健康増進行動の提示を受け、行動推進計画に反映させる。
委員は次の通り。
会長=下地敏彦(市長)▽副会長=池村眞(宮古地区医師会長)▽委員=我如古充(宮古地区歯科医師会長)川満正啓(宮古地区薬剤師会長)友利康子(県栄養士会宮古部会長)長田幸夫(県建設業協会宮古支部長)下地義治(宮古島商工会議所会頭)神里裕哉(宮古青年会議所理事長)田場秀樹(宮古教育事務所長)友利正治(宮古地区PTA連合会長)下地政昭(宮古地区小学校校長会長)平良智枝子(宮古地区県立学校長会長)藤村明憲(宮古テレビ社長)仲里雅彦(エフエムみやこ代表取締役)平良覚(宮古毎日新聞社社長)座喜味弘二(宮古新報社社長)平良哲則(市生活環境部長)譜久村基嗣(市福祉部長)村吉順栄(市総務部長)仲宗根均(市教育委員会教育部長)▽アドバイザー=山川宗貞(宮古福祉保健所長)嘉数剛(宮古労働基準監督署長)