伊良部、カニの養殖本格化/民間会社「蟹蔵」
独自開発の養殖技術
伊良部の民間会社「蟹蔵(かにぞう)」(吉浜崇浩代表)がこのほど、独自に開発したカニ養殖技術でアミメノコギリガザミなどの養殖を本格化させた。吉浜代表(38)は「今後も伊良部特産として養殖・出荷し、量産化の構築に向け力を入れたい。生臭さを抑制しているために人気は高い」と笑顔で話す。
吉浜代表は、10年前に自宅のベランダで、水を入れたタンク(容量1㌧)6基を連結し、カニの生態研究に着手した。研究は予想以上の成果を上げ、カニ養殖へ弾みをつけた。
現在は佐和田漁港近くの水産養殖施設内で養殖用水槽18基を利用し養殖している。この施設は市から借り受けた市財産。
伊良部の入江にも生息するアミメノコギリガザミはハードシェル(硬い殻)で、それ以外のカニはソフトシェルクラブ(脱皮したての柔らかい甲羅)でそれぞれ販売・出荷している。
1匹当たりの出荷重量は、ハードソフトが1㌔前後、ソフトシェルクラブが50㌘前後。ハードシェルは8~9月合わせて200㌔余り出荷した。ソフトシェアクラブは数十㌔出荷した。
吉浜代表は「量産化体制を確立するめたには今後伊良部の入江を活用した養殖を展開したい。将来は大規模な養殖施設を建設したい」と意欲を見せる。