宮古の魅力はクイチャー/第14回フェスティバル沸く
1000人余が歌や踊り
第14回クイチャーフェスティバル2015(主催・実行委員会)が1日、カママ嶺公園多目的広場で行われた。伝統、創作、その他芸能に計28団体1000人余が出演。各地域に伝わるクイチャーを披露し、その魅力を内外にアピールした。会場には大勢の市民や観光客らが訪れ、男女が織りなす躍動感ある踊りを心ゆくまで堪能した。
地域に古くから伝わるクイチャーを踊る「伝統の部」に12団体、クイチャーの手拍子や跳ね上がる振りを演技の一部に取り入れた「創作の部」に10団体、子供たちの三線演奏や地域の伝統芸能を披露する「伝統芸能・その他の芸能の部」に6団体・個人が参加。サブタイトルの「島(スマ)ぬ宝(タカラドゥ)、我々(バン)たが宝」のもと、手拍子を打ちながら、声を合わせて大地を踏みならした。
宮古を代表するクイチャーとして知られる漲水クイチャー、荷川取クイチャーの両保存会、うるかクイチャー愛好会などは男女踊りをそれぞれ織り交ぜながら伝統と貫禄を見せつけた。
池間クイチャー、西原クイチャー、佐良浜ミャークヅツクイチャーの三つの保存会は、祭祀「ミャークヅツ」で踊るクイチャーを披露し歴史と伝統を感じさせた。
小、中学生も参加し、地域の伝統を未来に継承していく気持ちをアピールした。
創作クイチャーには、保育園児や太鼓演舞の団体などが参加し、独特の衣装と躍動感あふれる演舞で観客の目を引き付け。ヨンシーや棒踊りなど保存会のメンバーも出演し、地域色豊かな伝統芸能の数々で会場を盛り上げた。
最後は、出演者と観客が一緒になっての「クイチャー大共演」でフィナーレを飾った。
大会長の下地敏彦市長は、先人たちが多くの苦難を乗り越えてきたことを強調した上で、「現代を生きる我々は、先人の築き上げた伝統の踊りを、後世に引き継いでいかなければならない」とあいさつ。県宮古事務所の久貝富一所長は今年のサブタイトルを紹介し「宮古クイチャーは島の宝であり、宮古を象徴する伝統芸能として後世に継承発展していくという熱い思いが込められている」と祝辞を述べた。
実行委員長の前里昌吾さんは、各保存会での継承者不足が課題になっていることを指摘。「次回大会向け、その課題への取り組み方や解決の糸口を見つけていきたい」とのあいさつを寄せた。
創作クイチャーの出演団体を対象にした各賞は次の通り。
【アパラギ賞(衣装)】アトハリ【パニパニ賞(踊り)】新羅Withぶどぅれサンガ!【プカラス賞(団体美)】上野小4年team博愛魂【スマヌタカラ(島の宝)賞】はなぞのこどもえん【ズミ!ブドゥー(美しい踊り)賞】TEAMBP