イノシシに臭いで対抗/市みどり推進課
長北でキビ食害続出受け
城辺長北地区のサトウキビ畑で、イノシシとみられる動物による食害が続出していることを受け、市みどり推進課(根間正三郎課長)はイノシシが嫌う臭いを特殊配合した「獣害忌避剤」を購入、近日中にも被害を受けた畑にまく予定だ。同課では「キビ畑周辺に散布して、イノシシが近寄りにくい環境をつくる。初の試みだが、効果があれば続けていきたい」と話している。
同地区でのキビの食害は毎年のように見られ、農家は網を張ったり、捕獲用の木箱を設置したりするなど自主努力を重ねてきた。
市も猟友会に捕獲を依頼しているが、イノシシは夜行性で非常に用心深いことから一向に被害が収まらないのが実情だ。
みどり推進課によると、捕獲されたイノシシは昨年7頭、今年は1頭にとどまっている。
被害が集中しているのは長北の北海岸線(一周道路)沿いのキビ畑で、食害を受けた周辺にはキビの食べかすや足跡が幾つも確認されている。
長北部落会の伊良部正喜会長は「今年の9月ごろから被害が目立ち始めた。設置したわなにも掛からず、収穫を前にして被害が拡大するばかりだ。農家からは『行政に何とかしてもらいたい』との声がある」と話した。
みどり推進課にも、被害情報が寄せられていることから、同課は猟友会の協力を得て捕獲に乗り出すほか、「獣害忌避剤」を被害受けたキビ畑周辺にまき、臭いでイノシシを遠ざける方針だ。