万全な国内対策を/TPP
県農業代表者大会で決議
【那覇支社】2015年度産さとうきび価格・政策の確立に向けた「県農業代表者大会」(主催・県さとうきび対策本部)が12日、南風原町立中央公民館で開かれ、TPP(環太平洋経済連携協定)の影響を最小限に食い止める関連法制度の整備や予算措置など、万全な国内対策を政府・与党に強く求める大会宣言を採択した。
主催者の新崎弘光対策本部長は「現行の糖価調整制度を維持し当分の間、直接の影響は少ないが、高糖度精製用原料糖の調整金削減や加糖調整品の輸入量が一定程度増えることで、調整金収入が減少する可能性がある」と述べた。
JAおきなわの砂川博紀理事長は「サトウキビ生産の維持存続を図るため、再生産に向けた生産者確保と、甘しゃ糖企業の経営安定化に向け強く要請する」と訴えた。▽TPP関連に対応した国内対策▽糖価調整制度の堅持と財源確保▽甘味資源作物交付金水準の引き上げ▽増産基金の継続、新たな生産振興対策の予算確保▽甘しゃ糖・含蜜糖企業の経営安定対策-など7項目からなる要請決議を満場一致で採択した。
来賓の翁長雄志知事(代読・浦崎唯昭副知事)と喜納昌春県議会議長は、生産農家が安心して生産に取り組めるよう、JAや関係機関と一体となって今後も国に要請していくと強調した。
大会には県内各地の生産農家や農業機関の関係者ら約500人が集結。宮古6地区の生産組合やJA各支店の代表者23人も参加した。 JA宮古地区の新城武一郎本部長は「宮古のキビ生産は県全体で約5割を占め、まさに農家の命であり宝。今大会で決議された要求項目の確立を目指して運動を展開し、生産農家と連携しながら増産に取り組みたい」と話した。