市「合意はしていない」/伊良部不法投棄問題
一時保管所の設置を検討
伊良部字佐和田の原野(市有地)で12日に発生した雑草、雑木の不法投棄問題で、市役所伊良部支所の川満勝彦支所長は取材に対して「現場は市有地で、その場所にごみを置いて良いと合意していたわけではない。以前にそうした旨の話はあったが、ごみを置くのであれば正式な文書や手続きが必要で、それはなされていない」と述べた。
現場にごみを持ち込んだのは国、県、市から補助金を受けている「伊良部地域農地・水・環境保全管理協定運営委員会」で、同委員会の会長の男性は発覚当時「これまでは堆肥センターで処理していたが、1カ月ほど前から、この場所にごみを置くようになった。軽い気持ちで今回も一時的に置いているつもりだった。求められれば現場にあるすべてのごみを撤去したい」との見解を述べている。
これについて川満所長は「同委員会の会長は伊良部でいろいろなボランティア活動を積極的にやっている方なので、今回のことも悪意はなかったと思う。今後は、再発防止のためにこうしたごみの一時保管をするストックヤードを設けることも検討していきたい」と述べた。
不法投棄の通報者によると、以前から不法投棄の場所となっていたこの現場に、雑草と雑木を大量に積んだトラックが入って行き、その後、荷台は空になって現場から出て来たという。現場は、高台になっており、雑草や雑木の山が複数箇所に点在している。さらに、高台の上の部分から下の原野を見ると、多くの雑草、雑木が投棄されている。
高台部分には、運ばれた雑草、雑木などのごみを重機で押して下の原野にごみを落としたとみられる重機のキャタピラのあとも残っていた。
そのほか、現場には市が設置した「不法投棄は犯罪です!」と書かれた警告看板も設置されているほか、現場に入る道路には重機のものと思われるキャタピラあとも残っている。
今回の行為について宮古島警察署では、「不法投棄」の可能性を含め、捜査を進めている。