在宅医療と介護連携/相談室「輪」が開所
地区医師会運営、市が業務委託
宮古島市の地域医療と介護の連携の輪を広げ、より充実したサービスの提供を目指す「在宅医療・介護連携相談室『輪』rin」の開所式が16日、同相談室が開設された旧休日夜間救急診療所で行われた。式では、関係者がテープカットを行い開所を祝うとともに、これから訪れるさらなる高齢化社会に向け、在宅ケアの充実に対する同相談室の貢献に期待を寄せた。
同相談室は、市の「在宅医療・介護連携推進事業」を、宮古地区医師会(池村眞会長)が業務委託を受けて運営を行う。
あいさつで池村会長は「今後高齢化がさらに進む中、在宅医療と介護の質を上げていくことが求められている。この相談室が市民により良い医療介護サービスの提供につながることを期待している」と述べた。
下地敏彦市長も「全国的に高齢化が進む中、9月現在で市の高齢化率は23・5%。さらに10年後は29・7%と推計されている。この相談室はすでに9月から地域の医療・介護の資源把握や在宅医療・介護連携に関する相談支援などの活動を開始しているので、その成果が今後、高齢者の在宅ケアに反映されることを願っている」と述べた。
また、同相談室の下地時子相談員は「宮古島市の医療と介護の連携がさらに広がるよう頑張りたい」と意気込みを示した。
開所式には、宮古福祉保健所の山川宗貞所長や宮古南静園の新城日出郎園長ら関係者が詰め掛け、地域の在宅ケアの充実に向け、同相談所が貢献することに期待を示した。
同相談室は、平日の午前9時~午後5時30分までで、土日祝祭日は休日となっている。電話による問い合わせは、0980・72・0635まで。
この取り組みは、厚生労働省が2025年をめどに構築を進める「地域包括ケアシステム」に伴うもの。
同システムは、高齢者の尊厳保持と自立生活の支援を目的とし、人生の最期まで可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを続けることができるような地域の包括的な支援・サービスの提供を目指している。