競り延期の影響額320万円余/多良間
RAC欠航で生産農家/臨時便対応求め「依頼書」
【多良間】宮古和牛改良組合多良間支部(豊見城玄弘支部長)は17日、琉球エアーコミューター(RAC)が機材不良のため欠航となり、10月の肉用牛競りが延期になったことに対し、「生産農家は予定していた収入が得られず、飼料などの経費がかさんだ」などとして、伊良皆光夫村長と森山実夫議長に「依頼書」を提出。同社に対し、利用者の信頼を得るためにも、何らかのトラブルなどがあった場合は臨時便で対応するよう求めた。同支部によると競りの延期による農家全体の影響額は飼料代金など320万円以上に上ると推計している。
10月競りは10月29日だったが、宮古空港発着のRACが機材不良で欠航となり購買者が足止めされた。
多良間での競りは2カ月に1回行われる。本来なら11月競りは実施されないが、10月が延期になったため11月19日に行われる。
同社は今月3日に伊良皆光夫村長を訪ね、欠航の理由と今後の対応を説明したという。
同組合多良間支部の豊見城支部長は「農家は予定していた収入が得られず、二重の運搬経費や飼料費用などが発生している」と現状を訴えた。
伊良皆村長は「RACから説明を受けたが納得がいかない。農家や購買者の負担は大きい」と述べ、同社に対し、欠航で影響が大きくなる場合には臨時便での対応などを要請する考えを示した。
生産農家の一人は「多良間は航路と海路でしか宮古に渡ることができない。欠航の理由が天候不良では仕方ないが、機材不良では納得できない」と話した。