旧町村部「光」整備へ/市と経済団体の懇話会
市街地Wi-Fi化も検討
宮古島市と経済団体との懇話会が17日午後、市中央公民館で開かれた。通信環境分野では市が旧町村部における光ファイバーの整備について言及。2016年度に調査を入れ、次年度以降に順次整備する方向で調整が進められていることを明らかにした。また、中心市街地でWi-Fi環境を整備することも検討する。
懇話会は市と宮古島商工会議所が主催。双方が振興策を要望し、これに回答する形式で行われた。市は下地敏彦市長ら市の幹部と部課長が出席。経済界側は会議所や観光協会、JA、漁協、青年会議所などの代表が顔をそろえた。
通信環境の整備は商工会議所が要望した。スマートフォンやタブレット端末の普及が急速に進み、「観光客や外国人観光客の誘客を勧めるにあたっては(充実した)ネット環境の整備が重要になる」と訴えた。
その上で、現在平良地区に限定されている通信伝送路環境(光ファイバー)の整備を旧町村部まで拡大することや中心市街地のWi-Fi化を求めた。
この要望に企画政策部が回答。光ファイバーの整備は、離島および過疎・辺地地域の高速ブロードバンド環境整備基本計画に基づいて協議が進められていると説明し、「面整備の実施は16年度から21年度までの完了をめどとする計画で、離島については16年度から調査を入れ、次年度以降に光ケーブルが未整備の地区を順次整備する方向で調整している」とした。
中心市街地のWi-Fi化については「観光振興の面で整備の必要性を感じている」と回答した。維持管理や運営方法における課題を指摘しながらも、「関係部署および商工会議所など関係機関と協議をしていきたい」とし、検討を進めていく考えを示した。
空き家関係では、伊良部商工会と県建設業協会宮古支部が対策強化を求めた。
この要望に対して建設部は、空き家台帳を整備するために「国、県と調整している」と回答した。加えて16年度をめどに、空き家がどれだけ存在し、その空き家等で「特定空き家」(放置すると倒壊など保安上の危険がある家)がどの程度あるのか、空き家の所有者および管理者の考え方を聞く意向調査を実施する方針を示して理解を求めた。
このほかにも各団体が多くの意見を述べ、市がそれぞれに答えた。市も関係団体へ要望し、経済界側から回答を得る形で積極的な意見交換を行った。