TPP国内対策など要請/知事に県さとうきび対策本部
【那覇支社】JA沖縄グループや県市長会、県市議会議長会など10機関・団体で構成する県さとうきび対策本部の新崎弘光本部長(JA沖縄中央会長)は19日、県庁に翁長雄志知事を訪ね、サトウキビ価格・政策確立に関する要請書を手渡した。
新崎本部長はTPP(環太平洋経済連携協定)交渉で大筋合意が発表され、生産者は国内農業への影響に不安を抱えていると懸念を示した上で「サトウキビ生産の維持存続を図るため、再生産に向けた生産者確保と、甘しゃ糖・含蜜糖企業の経営安定化の実現に向けた支援を願いたい」と訴えた。
要請を受けた翁長知事は「TPPの大筋合意で県内業界は厳しい環境になると認識している。要請内容は重要なこと。県も皆さんと心を一つにして、しっかりと訴えていきたい」と、今後の取り組みへの意欲を見せた。
同対策本部は県農業の基幹作物サトウキビの経営基盤の安定確立を目指して、今月12日に農業代表者大会を開催し、「サトウキビ価格・政策確立に関する要請」を全会一致で決議した。
要請事項は、▽TPP関連に対応した国内対策▽糖価調整制度の堅持と財源確保▽甘味資源作物交付金水準の引き上げ▽増産基金の継続、新たな生産振興対策の予算確保▽甘しゃ糖・含蜜糖企業の経営安定対策ーなど7項目からなる。