官舎の分散建設など要請/市議会議員連盟
沖縄防衛局に4項目/「自衛隊早期配備可決」受け
【那覇支社】宮古島市議会議員の「宮古地区自衛隊配備を考える議員連盟」の垣花健志代表らは20日、嘉手納町の沖縄防衛局を訪れ、井上一徳局長に自衛隊官舎の分散建設など4項目を要請した。
冒頭、垣花代表は「6月定例市議会で『自衛隊早期配備要請』が賛成多数により可決され、配備に向けて大きな前進があり期待を寄せている」と報告した。
その上で、「地元では配備の期待と同様に、地域としてさまざまな要望がある」として、▽隊員(妻帯者)官舎を6~7カ所世帯規模で分散建設▽配備地域振興策として「振興交付金(仮称)」の創設▽雇用・物品購入(事務用品、食材など)の地元優先▽周辺住民への緊急医療の受け入れ対応ーの4項目を要請した。
要請を受けた井上局長は、官舎の分散建設について「『大福牧場』と『千代田カントリークラブ』の二つの候補地に官舎も含めて施設の整備を念頭に置く。多くの場所に分散して建設するのは、隊員の生活や通勤の便、官舎の効率的な管理など、かなりハードルが高い」、交付金創設には「防衛省では補助事業制度により障害防止や民生安定の施策を実施しているが、交付金のような制度を設けることは、大変難しい」と話した。
一方、地元優先の要請には「地元の受注は大切なことと考えており、その機会拡大に努めている」、緊急医療の受け入れには「駐屯地に医療施設が配置されるか現時点では明確でないが、今後、市の具体的な要望には相談する」と述べた。
最後に井上局長は4項目の要請事項を踏まえ、「要請内容は本省や関係部局に伝え、市の考えも聞きながら、何ができるかを検討していきたい」と説明した。
要請後、垣花代表は「ハードルが高く実現が難しいというのは正直なところだろう。それは今までそういうことがなかったから。今後、自衛隊を配備する際には、地元の要請を強く意識してやってほしい」と話した。