宮古のごみ問題で提言/市民団体「オンブズマン宮古」
市民団体「オンブズマン宮古」(奥原典一代表)は22日、JAおきなわ宮古地区本部ホールで「宮古のゴミ問題への提言」と題した集会を開催した。現在、市議会の不法投棄ごみ残存問題調査特別委員会が開かれているが、出席者からは、調査が進展しない状況が指摘され「調査権」がより強い「百条委員会」の設置を求める声が上がった。
同問題については、入札や会計支出に至るまでの一連の手続きに多くの疑問があるとして、市民が住民監査請求を行っている。
請求者の一人、岸本邦弘さんは「互いが良い仕事をするためにはチェックをしないといかない」と述べ、市民の目で行政の事業をチェックすることが重要だとの見解を示した。
弁護士の渡邊直貴さんは「(現在設置されている)調査特別委員会では調査が進んでいない。本当に追及する気があるのか疑問」と述べ、「真相解明のために追及するのであれば、百条委員会を設置すべきだ」と提言した。
同調査特別委員会の委員長、佐久本洋介市議も出席したが、「現在、調査中の委員会なので、質疑に答えることはできない」と集会の冒頭で退席。参加した市民からは「無責任だ」などと批判する声が上がった。
奥原代表によると、市議会議員、市長、副市長ほか、不法投棄ごみに関連する部課長に同集会への出席を要望する「案内書」を送付したが、出席したのは退席した佐久本氏と、2012年度に不法投棄ごみ撤去事業を請け負った吉信産業の仲間賴信市議(当時会長職)の2人だけだった。
下地敏彦市長は同問題についての経緯を書面で報告し「管理監督すべき市長としては真摯に受け止め、このようなことが二度と起こらないよう指導していく」と述べ、特別委員会の結論を待って、担当職員及び自身の処分を行うとした。
奥原代表はオンブズマン宮古について「市民が行政を相手にして大事な問題をみんなで話し合ったり主張をする場」と紹介。この日の集会の模様は、近日中に冊子にまとめる予定という。