夫婦間DV、子に悪影響
名嘉研究員が講話/防止考える講座
「DV(ドメスティック・バイオレンス)防止について考える講座in宮古」(主催・更正保護法人がじゅまる沖縄DV加害者更生相談室、県)が12日、市働く女性の家(ゆいみなぁ)で開かれた。同相談室の名嘉ちえり研究員が夫婦間のDVは直接、暴力を受けていない子供にも悪影響を及ぼすことなどを語った
名嘉研究員は、子供にとって安全、安心が大前提となる両親の間で暴言、暴力などのDVが生じた場合、子供は混乱し、その行為に何らかの理由を付け自分を納得させようとし、結果としてその考え方が子供の価値観になってしまうとの考えを示し、「子供に暴力を振るっていなくても、価値観形成に影響を及ぼしてしまう」との考えを示した。
心の器に余裕がある場合は、日々の生活でストレスを感じても受け止めることができるが、DVや虐待がある家庭で育った子供はストレスがあふれてしまい、薬物やアルコールの乱用に走ってしまうケースがあることを指摘。「両親の間で暴言や暴力がある場合、それは子供への心理的虐待になる」とDVの場面を子供に見せることの悪影響を強調した。
「子供は親を見ていて、同じことをする」と語る名嘉研究員。「自分の子供が将来、うまくいかない時や思い通りにならない時に暴力や暴言、威圧などを手っ取り早く使うような人になることを望んでいないのなら、今の自分の態度を見直してほしい」と呼び掛けた。