市、報告精査し「告訴」判断/不法投棄ごみ残存問題
新里氏が独自調査要求/市議会一般質問4日目
開会中の市議会(棚原芳樹議長)12月定例会は18日、一般質問4日目が行われた。新里聡氏は不法投棄ごみ残存問題について、当局の姿勢や見解を厳しく指摘した。新里氏は「全容解明する意思のない今の当局対応では市民から市長に対して訴訟が提起される可能性が十分にある」とし、市として「告訴」の検討を求めた。これに対して長濱政治副市長は「担当課からの報告書を精査した上で弁護士と相談して決めたい」と述べた。
新里氏は9月定例会で、長濱副市長が担当課から報告を受けた後、それを精査して市として「告訴」について判断するとしながら、何らその動きがないことを問題視した。
この指摘を受けて、長濱副市長は「定例会後に市議会で調査特別委が発足したので、担当課にも報告書を求めていなかった。今後、担当課からの報告書を精査し弁護士と相談したい」と説明した。
今回の事業を受注した業者の従業員が、他の入札参加業者の代理人を務めていた問題で新里氏は、入札参加業社のうち、一つの業者の従業員がそのほかすべての業者の代理人を務めた場合の見解を求めた。
長濱副市長は「理屈的には大丈夫だと思うが、公正な入札の確保ができないことが想定されるので、問題があると思っている。法律上検証する必要がある」と述べた。
今回の問題について、当局の「虚偽の報告はあったものの詐欺行為ではない」とする主張について、新里氏は「詐欺とは『偽り欺くこと』で他人をだまして錯誤におとしいれ、財物をだまし取るなどの行為としている」とし、市として「告訴すべき」と主張した。
詐欺行為の有無について長濱副市長は「契約上、委託料は出来高によって支払うとはなっていない。もし業者が月割り額を多大に請求し、それが支払われたのであれば詐欺といえるかもしれないが、そのような事実がない以上、詐欺行為には該当しない」と述べた。
最後に新里氏は「行政で犯したミスは自分たちで改善をするのが当たり前。それをスピーディーにすることで市民は評価する。それが全然なされていない。副市長の答弁では行政も一緒になってやったようにも取れる。行政が本気になって問題に取り組まなければ何も解決しない」と述べ、当局姿勢を糾弾した。