「年明け早々に再撤去」/ごみ残存問題で副市長
18日に行われた市議会12月定例会の一般質問で長濱政治副市長は、城辺保良地区などの崖下3カ所の不法投棄ごみ残存問題で、3カ所に残存している不法投棄ごみについて「年明け早々に再撤去する」との方針を示した。
市と撤去事業を請け負った業者との間ですでに、3カ所に残った残存ごみ114・4㌧については再撤去するとする内容の協議書が交わされており、当初11月に作業スタートを予定していた。
しかし、10月に行われた調査特別委員会の第4回会合で与野党の委員から「予算にかかわる問題であり、まずは市議会の文教社会委員会で協議し、本会議でも議論すべき」や「何らかの形で撤去作業はストップするべきだ。まずは議会に対して提案し、審議してもらうことがあるべき姿」との意見が出され、作業のスタートは見合わせることとなっていた。
特別委の見解について、長濱副市長は本紙の取材に対して「再撤去は調査特別委員会とは関係ないし、その主張の意味も分からない。今後、土壌調査の予定されている友利以外の2カ所については年明け早々にはやりたいと思う」と述べた。
この問題については、業者の水増し計量や虚偽報告、担当職員の公文書改ざんのほか、ずさんな行政手法などが次々と露呈している中で、全容解明に向けた当局の動きがほとんど見られない。
そうした市の姿勢について12月定例会では、多くの議員が厳しく追及している。
この問題についての全容が解明されない状況の中での再撤去について、ある野党議員からは「多くの問題がある中でも、この事業はすでに完了して市と業者との契約の効力もなくなっている。何を根拠に再撤去できるのか意味が分からない」と不満の声を上げた。