市の再撤去方針に疑問噴出/不法投棄ごみ残存問題
「疑義」主張も根拠示さず/市議会一般質問最終日
開会中の市議会(棚原芳樹議長)12月定例会は21日、一般質問最終日が行われた。不法投棄ごみ残存問題では、2014年度の市単費による撤去事業で対象3箇所に大量に残った不法投棄ごみを、当局が請負業者と協議書を締結して年明け早々にも撤去作業を行うとしていることについて、亀濱玲子氏と國仲昌二氏が疑問を呈した。これに対して長濱政治副市長は「どういう事情かよく分からないが、ごみが取れる状況になっているので、業者と協議書を締結して業者負担で撤去することとなった」と説明した。
亀濱氏は「この事業はすでに完了しており、市の検査調書でも『合格』となっている。契約の履行期間も過ぎており、何を根拠に業者に撤去させるのか」と問いただした。
長濱副市長は「確かに履行期間は過ぎているが、損害賠償などはその契約を終わった後にもやらなければならないと言うことがある。履行期間内には確かに検査は終わったが実際には調べたら残っている。この契約の中で疑義が生じてているので、業者と協議書を交わした」と説明した。
さらに、「何が『疑義』となっているのか」の質問には「検査した時点では確かにこれ以上取れないということを確認した。しかし、その後で具体的にもっと取れる状況が出てきた。友利以外の崖下からもどういう事情かは分からないが、取れるような状況になっている。例えば崖下の途中にあったものが落ちてきたのかなど、そこら辺の事情がよく分からないが、とりあえずごみは残っている状況を業者に確認してもらい、撤去することになった」との見解を示した。
そのほか、陸上自衛隊配備について下地敏彦市長が議会の「陳情書の賛成多数による採決」を受けて、自衛隊誘致については「議会の意思は示されている」との発言をしていることについて、亀濱氏は「早期配備を求める意見書は、全会一致で否決されており、自衛隊誘致は議会の意思ではない」と訴えた。
これに対して下地市長は「市への自衛隊早期配備に関する要請書は可決され、これを防衛大臣に送付する意見書は否決された。これは意見書を送付しないということであり、配備そのものについては可決されている」との見解を示した。