市議会、再撤去強行に「ノー」/不法投棄ごみ残存問題調査特別委
「審査終了まで待つべき」/当局方針を批判
第10回不法投棄ごみ残存問題調査特別委員会(佐久本洋介委員長)が24日、市役所平良庁舎で開かれた。この日は、市が2014年度に実施した不法投棄ごみの撤去事業で、いまだに城辺保良地区などの崖下3カ所に残っている残存ごみを市当局が同委員会の反対を押し切って年明け早々に再撤去するとの方針を示していることについて、委員から異論が相次いだ。結局、委員会としては10月に確認した「この特別委終了までは撤去すべきではない」とする姿勢であること確認し、当局の再撤去強行には「ノー」の判断となった。
この問題については、市と撤去事業を請け負った業者との間ですでに、3カ所に残った残存ごみ114・4㌧については再撤去するとの内容の協議書と合意書が交わされている。
市議会の12月定例会では長濱政治副市長が、年明け早々に再撤去する方針を示し、「待った」を示している同特別委については「これは調査特別委員会とは関係ない。その主張の意味も分からない」との見解を示していた。
不法投棄ごみ残存問題について、全容解明に向けた独自調査を実施もせず、それをすべて調査特別委に委ねている姿勢の中で、再撤去については「関係ない」として強行しようとする当局方針に委員から不満の声が上がった。
ある委員は「どこに問題があったのか自ら調べようともせず、再撤去だけを急ぐことに市民からの疑問も多い。再撤去するにしてもこの委員会の結論が出てから行うべき」との意見が出された。
結局、10月に行われた第8回会合で、再撤去について同委員会としては「委員会を閉じるまでは待つようにとの姿勢をすでに当局に示し、平良哲則生活環境部長も『分かりました』とする議事録が残っていることから、委員会としては現在も同様の姿勢である」としている。
この日は、10月20日に市と請負業者とで結ばれ再撤去にかかる協議書と合意書が示された。
平良生活環境部長によると、協議書と合意書の協議については市側から申し入れ、その協議は業者側と市側が市環境衛生課の課長と公文書偽造とデータねつ造を行った担当職員で行われたという。