「市景観計画に適合」/市審議会が答申
上野の11階建てホテル計画
宮古島市景観審議会(真壁恵修会長)は24日、上野地区の南岸地域でリゾート開発を進めているユニマットプレシャス(本社・東京、髙橋洋二代表)の市景観計画区域内行為届出書(11階建てホテル建設計画)について、下地敏彦市長に「景観に係わる適切な対策が確認されたため、市景観計画に適合すると認める」と答申した。同審議会は、同地区の海岸地域景観ゾーンでは、今後も開発に伴うホテル計画などが想定されることから「景観形成基準の高さ(7㍍)の見直しを検討してほしい」との提案も行った。下地市長は、旧上野村時代から開発が進められていることを挙げ「歴史的な流れがある。十分、検討していきたい」と前向きに取り組む考えを示した。
同届け出については、今月3日に開催された第2回市景観審議会で修正案が了承されていた。計画されているホテルは階建てで高さは42・3㍍。
景観計画では建築物の高さを市街地で15㍍、農地集落は12㍍、海岸では7㍍までと設定しているが、緑化や景観への配慮を行うことで基準が緩和される。
景観計画が定めた高さの基準を超える建築物が、建築基準法に基づき認可された場合、その建築物の建設を制限させる権限を同審議会は持っていない。
このことから、審議会では対象となる建物については届出をしてもらい、高さなどが基準を超えている場合には、環境や眺望などにどのような配慮が可能か協議を行いながら、宮古の景観を守っていくことにしている。
真壁会長は、建築物の高さ見直しの検討を提案したことについて「環境条例が海岸線から100㍍以内は7㍍の制限が入っている。委員はその7㍍の高さをどう判断するか意見交換してきた」と説明し、「眺望を含めて景観に配慮されているということで、今回は認められた」と報告した。
その上で「今後もホテルなどの計画があると聞いている。これを機会に7㍍の制限を緩和できないかどうか提案する」と述べた。
同席した下地康教建設部長も「南岸地域のエリアにおける規制を見直してもらいたいということ」と話し、今回の提案は宮古全体ではなく、同地域エリアを限定したものであることを強調した。