サンエー、初の1位/商工リサーチ
企業利益 過去最高1044億円
【那覇支社】東京商工リサーチ沖縄支店が25日発表した2014年度の県内企業利益ランキングによると、純利益が2000万円以上の対象企業は前年度比108社増の741社で過去最多、利益総額も同12・1%増の1044億6179万3000円と過去最高を更新した。1社当たりの平均利益額は同4・3%減の1億4097万4000円となった。
1位のサンエーは消費増税後の反動減が小幅に止まり、粗利益率の増加などで利益額は76億3900万円と過去最高益を更新。4年連続2位から初の1位に躍り出た。2位は沖縄銀行で与信費用の減少や大口の償却債権を無税処理したことにより法人税支払いが減少。前期比47・8%の増益で前年度4位から2つ順位を上げた。
3位は2年連続で沖縄セルラー電話。販売関連や通信設備の維持管理コストなどが増加するも、本社移転費用が無くなり同16・6%の増益となった。4位の琉球銀行は貸倒引当金など与信コストの減少と、有価証券配当金などの資金運用収益の増加で同25・8%の増益。順位も2つ上がった。
5位は3年連続で沖縄電力。燃料費と再生エネ買取量の増加はあったが、吉の浦火力発電所の減価償却費の減少などから同1・1%の増益となった。6位の前年度1位の沖縄徳洲会は病院新築により減価償却費と借入金利息支払いが増え、固定資産売却損もあって同54・7%の減益となった。
7位は日本トランスオーシャン航空。機材数減少で整備費が抑制され、原油単価下落で燃料費も減って同55・7%の増益となり順位を一つ上げた。8位の沖縄海邦銀行は、貸出金残高の増加で資金運用収益が伸び、与信費用の減少もあり最高益を記録。3年ぶりにベスト10入りした。
9位は沖縄ヤマト運輸。宅急便の扱い量が増え、販売管理費管費の減少もあって同13・8%の増益で、3年連続で過去最高を更新した。10位の那覇空港ビルディングは、施設使用料と家賃収入が好調に推移したほか、旧国際線ビル撤去費が無くなり最高益を記録した。
上位10社の利益総額は402億979万5000円となり、全体の38・5を占め、前年度の39・9%を1・4ポイント下回った。