平良港整備に6億円/国の15年度補正
大型クルーズ船受入環境改善 埋め立て前倒し実施へ
国の2015年度補正予算が20日午前の参院本会議で可決、成立した。港湾局関係では、平良港の整備事業費に6億円が計上された。平良港における大型クルーズ船受け入れ環境の改善を図る。沖縄総合事務局平良港湾事務所は、新年度から予定していた埋め立て工事を、今年3月にも前倒しして実施する方針。
平良港の港湾整備事業は、第2と第3埠頭(ふとう)の間を埋め立てて、耐震岸壁を整備する改良事業。埋め立てる部分を仕切る外枠の工事は、ほぼ完了している。
埋め立て面積は国が直轄する部分と市の担当分を合わせて約6・4㌶。供用開始は2017年12月を予定している。
平良港湾事務所によると、埋め立て工事は当初、新年度予算を見込んで今年4月から着手する予定だった。
今回、補正予算に整備事業費が盛り込まれたことで、前倒しで埋め立てが可能となり、急増するインバウンド(訪日外国人旅行者)需要に対応することができるとしている。
平良港の改良事業は12年度から「漲水地区複合一貫輸送ターミナル改良事業」として実施。①大型船離接岸時の横風の影響低減②安全で効率的な荷役作業の実現③大規模地震発生時の緊急物資の輸送確保-を目指す。
平良港湾事務所によると、総事業費は国と市分を合わせて約60億円。
下地義治平良港整備促進期成会会長(宮古島商工会議所会頭)の話 今後も継続して220㍍の岸壁の延伸が計画されている。今回の補正予算は、その計画への追い風として捉えられる。来年度の予算にも事業費が盛り込まれるよう、関係機関とともに引き続き、国への要請活動を展開していきたい。