方言の魅力、舞台で表現/中学校総合文化祭
パフォーマンスや演劇で/会場は手拍子と笑い
第21回宮古地区中学校総合文化祭の方言お話パフォーマンス大会(主催・宮古地区中学校文化連盟)が23日、市中央公民館で開かれた。各校の生徒たちが参加し、民謡や演劇などを通して、方言の持つ魅力を紹介。審査の結果、最優秀賞に当たる「豊見親(とぅいみゃー)賞」には、創作方言劇を披露した上野中などが輝いた。
次代を担う中学生が、失われつつある各地域の方言を、誇りを持って継承していこうとする意欲を育てることなどを目的に開催された。今回で5回目。
民謡部門で最優秀賞の狩俣中(國仲愛理さん、狩俣蓮さん、村田かおりさん、國仲結衣さん、平良莉子さん)は、メンバー5人が同じ三線教室に通っており、息はぴったり。テンポの速い「狩俣ぬイサミガ」を三線で奏でると、会場からは手拍子が送られた。
パフォーマンス部門の最優秀賞は、佐良浜中3年の上地琉月さん、上地優有さんの双子の姉妹が受賞。中学を卒業して夢に向かって歩んでいく気持ちを、歌と踊りと独特のイントネーションで面白おかしく表現し会場の笑いを誘った。
演劇部門で最優秀賞に選ばれた上野中2、3年生12人は、スマートフォンを題材にした方言劇を披露。中学生にスマートフォンは必要かという社会問題を家族で考える演劇で、観衆の目を引き付けた。
「古見の主」を三線で演奏した砂川昌太郎君(砂川中1年)は、終わった後「たんでぃがーたんでぃ(ありがとうございました)」と方言で気持ちを表し、川満萌愛さんと藤原妙香さん(下地中2年)は、清少納言の「枕草子」を川満地区の方言にして朗読した。
また、創作方言劇「旧盆の晩に」を演じた北中1、2年生6人は、先祖をまつる行事を通して、家族の絆や人々の素朴さを伝えた。
大型スクリーンで方言を標準語に訳して紹介したり、クラシックなど舞台の状況に合わせたBGMなどで盛り上げ。司会進行を担当した下地中の村吉恵梨さん、川満萌愛さん、藤原妙香さん(ともに2年)が、出演者の紹介など引き立て役として大会を支えた。