議員報酬月額5万6000円増額要望へ/市議会全員協議会
11市平均の39万8000円/政務活動費 年24万円増も
宮古島市議会(棚原芳樹議長)の全員協議会が26日、市役所平良庁舎で開かれ、議員報酬の見直しについて協議した。その結果、現在の月額34万2000円を新年度から県内11市の平均値となる39万8000円へ増額するよう市に要望することを決めた。同要望は市特別職報酬等審議会で審査される。市議会は現在、年額6万円の政務活動費を新年度から30万円に引き上げる予算要求も行っていて、今回の決定で二つの増額を求めることとなった。
市議の調査研究や活動に必要な経費の一部として交付される政務活動費は、昨年12月18日に開かれた市議会全員協議会で、県内11市の市議会としては最低額だった従来の月額5000円、年額6万円を、新年度から石垣島市議会と同額となる月額2万5000円、年額30万円へ引き上げる要望を全会一致で決め、同24日に市当局へ2016年度予算として要求している。現在は新年度予算編成作業中で、要求に対しどれだけの増額が認められるかはまだ明らかになっていない。
宮古島市議会の議員報酬は現在、月額34万2000円で、県内11市中では豊見城市議会、南城市議会に次ぐ3番目に低い額となっている。
今回の全員協議会では棚原議長が「議員報酬は1996年に見直して以来、20年間議論がなされていない。増額については特別職報酬等審議会で審査されることになるが、見直しのスタートを切りたい」と議員報酬見直しについてを議題とした理由を説明した。
野党議員からは「政務活動費の引き上げを求めている中で報酬の増額も求めることは市民の理解が得られない」として増額に反対の考えが示された。それに対しほかの議員からは「今の報酬額では今後、議員になろうという人がいなくなってしまう」や「議員活動を考えると現在の額ではやっていけない」など増額を求める声が多数挙がった。
要望する金額について、県内11市の平均や那覇市、浦添市、沖縄市を除いた8市の平均、最も高額な市と低額な市を除いた9市の平均など複数の意見が挙がったが、協議の結果、11市の平均である39万8000円とすることを決めた。併せて市議会委員会の委員長に月額1万円、同副委員長に5000円の手当てを要望することも決めた。
同要望は後日、下地敏彦市長宛てに提出され、市長が市内の団体代表や市民ら5人を委員に任命する特別職報酬等審議会に審査を諮問。同審議会は増額要求に応じるか否かも含め審査を行い、その結果の答申を受けた市長が最終的な判断を行う。