当局説明の「信頼性」に疑問/ごみ残存問題特別委
総括協議始まる/「なれ合い」などと指摘
市議会の不法投棄ごみ残存問題の第16回調査特別委員会(佐久本洋介委員長)が10日、市役所平良庁舎で開かれた。今回からこれまでの市当局に対する聞き取り調査を踏まえた2014年度の不法投棄ごみ撤去事業における統括協議が行われた。委員からは「癒着の温床」「なれ合い」「出来レース」などの言葉が次々と飛び出し、当局説明に対する不満とその報告内容の信頼性についても疑問の声が出された。
統括協議では、「見積依頼(2カ所)」「見積書」「友利崖下現場写真」「見積依頼(3カ所)」「見積書(3カ所)」「予定価格調書」「入札通知書」「入札」の8項目ついて、これまでの同委員会における委員と当局とのやり取りが文書で示された。
あらためて、その内容を確認した委員からは「答弁が質問に沿っていない」「質問をはぐらかそうとしている」などの意見が聞かれた。
垣花健志氏は「今、聞き取り調査の内容を確認しても、当局の答弁内容が本当に事実だったのかということに疑問がある。当局が後付けでやったような部分が非常に多かったと感じた」と述べた。
下地智氏は「一番の疑問は一人の担当職員がすべてを仕切って事業を進めていること。上司との連携のなさも含め、これがこの事業の大きな間違いを生み出した原因であり、癒着の温床になっている」と問題視した。
この担当職員の問題について、亀濱玲子氏も「一人の職員がやったことがそのまま素通りしてしまっている。どこのチェックも受けないまま会計処理までいっていることも疑問」と指摘した。
また、入札業者選定における不自然な当局見解についても「選定の在り方も不自然。そこには何かがあるとの疑念を抱かざるを得ない状況がある」との声が出された。
そのほか、入札における問題点についての質疑内容を確認した委員からは、「この入札が本当にきちんと行われたのかも疑義がある」「談合の疑いが払拭(ふっしょく)できていない」などの意見が出された。
一方で、こうした信頼性を欠く、当局説明について委員からは「本当に事実が示されたか分からない中で、調査には限界があったことを付け加えないといけない。全容解明には至らないということを総括としてまとめる必要がある」とする見解も示された。