スポーツ観光交流拠点施設 工事費増額案など可決/市議会臨時会
一般会計補正予算案も/市営住宅長期家賃滞納者 提訴専決処分を承認
宮古島市議会(棚原芳樹議長)臨時会が12日に開かれ、一般会計補正予算案や宮古島マリンターミナル社の土地、建物を取得する議案、スポーツ観光交流拠点施設建設工事費を増額させる議案など計16件を審議した。同工事費増額案については一部議員が「将来、市の負担になる」などとして計画の見直しの必要性を訴え反対を表明したが、賛成多数で可決された。
スポーツ観光交流拠点施設は当初、総事業費は30億円程度が見込まれていたが、建設資材の高騰などで現在では約43億円にまで膨れ上がっている。今臨時会に提案されている増額案は、一部設計変更に伴い建設工事2工区の契約金額を13億7592万円を225万円増額させ13億7817万円とすることへの議決を求めている。
同議案について質問した亀濱玲子氏に対し友利克企画政策部長は、設計変更に伴い次年度実施予定だった工事を前倒しで実施するものであって総事業費が増加するものではないと説明。利活用度の向上を検討する中で新たな設計変更が生じて総事業費がさらに増額される可能性については「今の設計の中でできる活用を想定していて、設計変更による(総事業費の)増額は今のところ想定していない」と答えた。
採決では亀濱氏が「将来、市の負担になることが目に見えている施設。立ち止まってもう一度精査する必要がある」として反対を表明したことから挙手による採決が行われたが、賛成多数で承認された。
マリンターミナル社の土地、建物を取得する議案は、5631平方㍍の土地と建物を3億1889万円で取得することに議決を求めるもの。提示資料に建物のある土地の地目が「雑種地」となっていたことから、複数の議員が「雑種地に建てられていることは問題ないのか」と質問。これに対し下地康教建設部長は問題ないとの考えを示した。
今臨時会では、予算案7件、条例案3件、議決議案4件、報告2件が提案されていた。スポーツ観光交流拠点施設建設工事費を増額させる議案のほか、マイナンバー制度に関連する条例改正と市営住宅家賃長期滞納者5人に対し明け渡しをなどを求め提訴する専決処分を行ったことへの承認を求める報告2案については一部議員から反対の意見が挙がったことから挙手による採決を行い、いずれも賛成多数で承認した。そのほかの議案はいずれも全会一致で承認された。