事業化の可能性紹介/天然ガス
海宝館、保良川での利活用/第3回検討委
2015年度第3回宮古島市天然ガス資源利活用検討委員会(委員長・長濱政治副市長)が12日、宮古島商工会議所会議室で開かれた。県の事業で試掘調査が行われた「城辺ぱり鉱山」の利活用再検討結果について事務局が説明し、海宝館や保良川ビーチ、周辺ホテルなどでのガスや温泉水の利活用、事業化の可能性を紹介した。これまでの3回の委員会審議を踏まえ利活用推進計画が策定される。
利活用再検討では、試掘調査で確認された1日に採取できるガス量と発熱量をベースとして、それ以上採取できるとの想定から、16パターンの容量が採取できた場合のガス原価の違いや、発電できる電気容量などを算出した。
事務局は、試掘時の1日のガス量530立方㍍、発熱量5500㌔㌍でも海宝館での冷暖房への利用や保良川ビーチでの温水プール利用、近隣ゴルフ場やホテルなどへの温泉水供給は事業として成立すること、ガス量が635立方㍍、発熱量が6500㌔㌍になれば海宝館レストランへの生ガス供給も可能になるとの分析結果を示した。
ホテルなどへのアンケートの結果、回答22社中、19社が温泉に興味があり、11社が利用してみたいと考えていることなども紹介された。
今後は、3回の委員会審議を踏まえ、事務局が利活用計画案を策定し、委員に送付。それに対する意見を事務局が取りまとめ、最終的な計画を完成させることを確認した。事務局は、新年度では実証実験を行いながら、海宝館と保良川ビーチで利活用できる仕組み作りを検討していくとともに、同鉱山所有権の県から市への譲渡、温泉法申請に向けたデータ収集などの作業を進めていく方針を説明。また環境省が認定する「国民温泉保養地」への県内初認定を目指し、5カ年計画で取り組むことを提案した。