福嶺中、4月から休校
転校で在校生ゼロへ/再開厳しく事実上の閉校
福嶺小6年、同中1、2年生の保護者(5家族、児童生徒7人)が、市教育委員会に通学指定校変更申請書(転校届け)を提出し、受理されていたことが22日までに分かった。7人は、4月から希望する学校に通学することから、福嶺中は入学、在校生ともゼロとなり休校となる。校長、教頭の人事異動に係る内申についても承認されたという。同教委ではしばらく休校にして状況を見守る予定だが、再び開校するには児童数など将来的に厳しい状況で、事実上の閉校と言える。
保護者は昨年11月26日に、市教育委員会に対し、砂川中への通学(転校)を希望する「嘆願書」を提出。生徒数の減少で、コミュニケーション力や集団への適応性および競争意識の低下などが懸念されることを理由に上げた。
転校届けを提出した保護者の一人は「最後まで迷ったが、子供のことを思えばこその決断。これからは送り迎えなど難しいことも出てくるが、決めた以上はやるしかない」と話した。
市教委は、2008年に休校、11年に廃校になった大神小中の例に習い、福嶺中も3年間は休校とし、再び開校の見込みがない場合には閉校措置にする方針だ。
同教委は、1学年9人以上の生徒数が確保できれば開校できるとしているが、同中に入学する福嶺小の児童数は、転校予定の6年生3人を除き現在▽5年生2人▽4年生5人▽3年生5人▽2年生4人▽1年生6人-となっており、基準に達していない。
市教委の「学校規模適性化」計画では、城辺地区にある福嶺、城辺、西城、砂川の4中学校を、2021年度までに1校に統合する方針が示されている。
宮國博教育長は「福嶺中と同様なことが、他の学校でも起こる可能性がある」と述べ、統合計画を一部見直すなど、協議を加速させる考えだ。