19年4月開校、困難に/伊良部小中一貫校建設
市、用地取得見送りへ/25日の市教委で最終判断
伊良部小中一貫校建設用地売却問題で、宮古島市は22日、市議会3月定例会に提出を予定していた学校用地取得議案を見送る方針を決めた。25日の市教育委員会定例会の判断を待って正式決定するが、提案が見送られる公算は大きい。同校の現計画地での建設は困難な状況になった。
関連の議案は「土地の取得について」。22日の庁議で見送る方針を固めた。学校用地で、取得金額は約6300万円、面積は約4万3000平方㍍となる。
24日までに議案を提出しなければならないため、下地市長は「議案はいったん下ろす。もし、教育委員会がやると言えば追加で出す形になる」と話した。
下地市長は、学校建設用地が売却されたことに関連して「昨日、副市長に森トラストから『私どもは、宮古島市でいま起こっていることに関しては一切関知しておりません』という連絡があった」と明かした。
その上で「ということはブローカーが自分たちで会社をつくり、そこで買って森に売ろうとしていることだろう。地上げだろう」とする見解を示した。
訴訟を視野に入れているかの質問には「これは教育委員会と相談してから。買うと言ったらできないだろうし、訴訟を起こすかどうかは教育委員会が決める話になる」と述べた。
学校建設用地を買い戻す可能性については、「同じ値段で売るなら話は分かるが…それでも嫌だな」と否定的に語った。
問題となっている一貫校建設用地は、市が所有者と仮契約を済ませたとしているが、同所有者が本土企業に売却。今月10日、この企業が市に対し、①同用地と渡口の浜隣接地との交換②伊良部佐和田内の土地を鑑定に基づく適正な価額による売買-を要望したことで売却の事実が分かった。