「事業完了」認識に意義/不法投棄ごみ残存問題
総括協議が終了
市議会の不法投棄ごみ残存問題の調査特別委員会(佐久本洋介委員長)は25日、市役所平良庁舎で18回目の委員会を開催した。この日は平成26年度の不法投棄ごみ撤去事業における3回目(最終)の総括協議が行われ、下地信男生活環境部長が以前の答弁で同事業について「業務そのものは完成している」との認識を示していることに、委員からは「当局の自覚のなさを物語っている」「報告書では強く指摘すべき」などの不満の声が上がった。次回以降はこれまでに委員から出た意見について協議を行うとしている。
同事業について、下地部長は「業者は市に引き渡したという意思は持っていると思う。ただ、手続き上、文書がちょっと間違っていたということ。業務そのものは完成して引き渡したという認識」と答弁していた。
この見解に、亀濱玲子氏は「当局も担当も一度も現場を見ていない。確認作業が不備のまま完了としている。行うべき作業を怠ったから完了したように見えただけ。適正に完了しているわけではない」と訴えた。
一方で垣花健志氏は「適正ではないのはそうだが、事業そのものが終了したという市の認識は間違っていないと思う」との見解を示した。
上地廣敏氏は「この事業は不法投棄ごみを撤去して原状回復が目的。しかし、現場にごみが残っている中で何を持って終了したということを確認するのか。最終的に終了の確認ができるのは書面でしかできない。当たり前の正しい書類が提出されて初めて終了になる。間違った書類で終了にはならない」と指摘した。
そのほかにも、請負業者によるテレビ寄贈問題について、テレビ代金を互助会費から業者に支払ったと当局が主張していることにも疑問の声が相次いだ。
高吉幸光氏は「こうした行為は通常あり得ない。公務員としての認識に欠けているし、説明内容も不自然に感じる」と指摘した。
そのほかにも委員からは「業者から寄贈したいという正式に申し出があった場合には、受け取っても良いと思う。しかし、その際はマスコミなどに連絡してどの業者がテレビを寄贈したと報道してもらい、備品登録すれば良い。今回はそうしたことをしないままなので疑われても仕方のない事例」との意見も出された。
次回の委員会では、報告書作成に向けて、これまで3回の総括協議で委員から出された意見について再度協議し、それを踏まえて会計管理者や業者、担当職員の参考人招致の必要性について議論するとしている。