「障害者雇用リスクではない」/就業支援講演会に80人
農業分野における障害者雇用を考える講演会が26日県宮古合同庁舎で開かれた。~笑顔創造「農業経営における幸せの追求」農業と福祉の融合~をテーマに、障害者就業・生活支援センターの2015年度事業として開かれた講演会には、障害者の家族や行政・福祉関係者など80人近くが足を運んだ。
講話を行ったのは、静岡県で障害者の雇用を活用した個性的な取り組みで、農業と福祉の融合が高く評価される京丸園の鈴木厚志代表。
鈴木さんは、障害者を雇用することが一般的にはリスクととらえられがちだが、健常者が彼ら(障害者)に何が出来るのかを問う過程において、考えることが健常者の姿勢を変え、経営の向上に結びついている現状を紹介。
その例をふまえ「決して障害者雇用はリスクではない。彼らの能力をいかに就業現場に取り込むのか、その工夫の日々が現場の意識と姿勢を変え、生産向上にまで結びついている」と障害者の可能性を示唆。続けて「これは様々な分野において通ずるもので、その取り組み拡大によって地域を豊かに出来る可能性を秘めている」として、地域の障害者雇用とあわせて、行政をはじめ地域のバックアップを促した。
鈴木さんの創造的実践例は会場の人々に刺激となったようで、様々な質問が重ねられていた。