嘉手納氏 27日表明へ/県議選
保守系、分裂選挙に/革新系も一本化難航
任期満了に伴う県議選(5月27日告示、6月5日投開票)宮古島市区(定数2)で、保守系で前市議の嘉手納学氏(50)が今月27日に正式に出馬を表明する予定で準備を進めている。同市区では、現職の座喜味一幸氏(66)=自民公認=がすでに出馬を表明しており、分裂選挙は避けられそうにない。革新系も現職の奥平一夫氏(66)と、市議の亀濱玲子氏(62)との一本化への調整が難航している。市議会中立会派の21世紀新風会も独自候補擁立に固執している。前回の与野党1議席ずつを分け合った無投票選挙から一転、保革とも分裂の激しい選挙戦の様相を呈してきた。
座喜味氏は1月30日に出馬表明を行ったが、会場には与党議員団15人のうち11人が出席を見合わせるなど、分裂が表面化した。
嘉手納氏を推す市議4人は連名で、自民党県連に嘉手納氏の推薦を要請したが、県連は4区支部の県議団と県連役員の全会一致で推薦を見送った。
新垣哲司自民党県連副会長は本紙の取材に「地元の情報を分析して、状況的に2人は厳しいとの結論になった」と説明した。
自民県連では「分裂すれば、来年1月の市長選に非常な混乱を及ぼす」と強い懸念を示しているが「嘉手納氏が出るというのであれば、仕方ない」との声もあり、分裂選挙も視野に入れている。
嘉手納氏は「出馬表明に向けて準備を進めており、後援会長以外の役員もすでに決めてある」と述べ、組織づくりを急いでいることを強調。嘉手納氏を推す市議の一人も「県連から推薦が得られなくても、嘉手納氏を応援する気持ちに変わりない」と話した。
一方、革新系は現職の奥平氏が4期目出馬への意思を示している。
奥平氏は、所属する県議会与党会派が「全議員が出馬する」と発表したが、奥平氏は「正式な表明までには至っていない」と説明。選挙区の地元で「自分の意志を明らかにしたい」と述べたものの、具体的な動きはまだだ。
関係者によると、亀濱氏と一本化へ向けて調整が図られており、「2人を軸に、県議選には誰を、市長選には誰をということで一本化を図っていきたい」と述べた。
保革の枠にとらわれず、是々非々を掲げる「新風会」も、独自候補の擁立を目指している。
当初は、前市総務部長の安谷屋政秀氏(61)、宮古総合実業高校校長の具志堅三男氏(59)の名前が上がっていたが、安谷屋氏は本紙の取材に「一身上の都合で立候補はしない」、具志堅氏も「立候補は白紙の状態」とそれぞれ述べ不出馬を明言した。
新風会代表の新里聡氏は「人選作業は継続して行っている」と述べた。