担当課職員を刑事告発/不法投棄ごみ残存問題
談合、公文書偽造、収賄罪で/市民有志
不法投棄ごみ残存問題で、住民訴訟を提起した原告市民を含む10人の市民は4日、同問題に係る官製談合と公文書偽造で市環境衛生課の課長補佐を刑事告発した。さらに、同工事の受注業者からのテレビ2台を同課が受領した行為が収賄罪に当たるとして、同課職員を氏名不詳のまま収賄罪で告発した。告発団が代理人の沖縄合同法律事務所の喜多自然弁護士と赤嶺朝子弁護士と一緒に那覇地方検察庁平良支部を訪れ、告発状を提出した。
今後について、赤嶺弁護士は「通常、検察庁や警察に、告発状とか告訴状を提出した際には形式的な審査が行われ受理の判断を下す。受理されれば検察と警察による捜査が始まり、起訴するかどうかが判断されることになる。捜査なので少し時間はかかると思う」と述べた。
官製談合について、告発状では、入札前に市の庁舎内で、この課長補佐が実際に受注した業者に受注させる旨の発言があり、その公言通りになったとしている。
さらに、この受注業者は、産業廃棄物収集運搬業など事業遂行に必要な許可を取得していない中で、この課長補佐が指名業者に指名したことも指摘している。
そのほかにも、受注業者の従業員が、他の入札企業の代理人を務めていたことや、入札に参加した5業者の内、1社を除く4業者が近しい関係にあることなどを問題視し、官製談合の要件に該当するとしている。
対象者を特定しないままの告発となっている収賄罪について、赤嶺弁護士は「同課の歓送迎会にこの業者の事実上の経営者が出席して、その中でテレビを寄贈する意向を示し、出席した職員の一部を除くほとんどが拍手喝さいでそれを受け入れた。その後、テレビが実際に同課に届けられたことが収賄罪に当たる。受理したのが誰かまだ分かっていないので氏名不詳としている」と説明した。
また、このテレビ2台の費用10万円を互助会費から支払ったと、当局が主張していることについても「私たちの調査では当時、互助会費の残金はあったが10万円は無かったことが明らかになっている」と述べた。