さらなる技術向上に決意/宮古上布保持団
伝承者養成事業で報告会
「宮古上布保持団体」(新里玲子代表)の2015年度伝承者養成事業報告会が5日、市役所平良庁舎で行われ、参加した団体会員の講師と各技能を学ぶ伝承者たちが、さらなる宮古上布の継承・発展を誓った。
報告では、「図案・手くくり」(2講習)「染講習」「織講習」「砧打ち講習」について、講師と伝承者たちが、この1年間の取り組みと成果を報告した。
伝承者からは「イメージ通りに図案化することが難しかった」「楽しく1年間、学ぶことができた」などの感想が聞かれた。
報告会には、文化庁の近藤都代子主任調査官、県文化財課の島袋すず子専門員が参加して報告内容に聞き入り、さらなる技術向上を呼び掛けた。
新里代表は「この1年間、国、県の支援を受けて養成事業に取り組み、伝承者の皆さんもしっかり頑張ってくれた。しかし、課題として取得した技術を生かせる環境が少ないという厳しい状況だある。それでも宮古上布の素晴らしい伝統を継承するために今後も、しっかり技術の伝承者を養成していきたい」と述べた
そのほか、同団体では2016年度の伝承者養成講習として、「織講習」と「染講習」にそれぞれ1人を募集している。詳細は市教育委員会生涯学習振興課内宮古上布保持団体事務局(電話77・4947、松尾)まで。募集期間は3月14~18日となっている。