第38期宮古本因坊戦 知念六段が優勝/本社主催
2年ぶり4回目/決勝リーグ 粘りと冷静さ光り全勝
第38期宮古本因坊戦(主催・宮古毎日新聞社、主管・日本棋院平良支部、協賛・こすみ囲碁教室)の決勝リーグが6日同教室で行われ、知念一将六段が全勝優勝した。知念六段の優勝は2年ぶり通算4回目。持ち前の粘りと冷静なヨミの力で勝ち切った。
決勝リーグの参加者は第37期本因坊の池間博美六段、池田友彦六段、平良博彦六段、知念一将六段。宮古のトップレベルの打ち手がそろった。強豪同士とあって盤上では力の限りを尽くした激戦が繰り広げられた。
1回戦の相手はくじ引きで決め、池田は知念と対局。中盤から石の込み入った乱戦。黒番知念は攻めの代償に隅の石を取り形勢をリードした。白は左辺の囲いで対抗したが及ばなかった。池間は平良と対局した。地の取り合いの碁は、池間が下辺に大きな地を囲い押し切った。
2回戦は勝者と敗者が対戦した。池間-池田戦は白番池間がコウ争いで相手の大石を取り込んだが、その代償に池田が取った中央の大石が大きく、乱戦に決着がついた。知念-平良戦は序盤に知念が隅の石をコウでかろうじて生きる苦しい立ち上がりとなった。平良は優勢を維持し続けたが、終盤石の死活を誤り逆転負けした。
2勝の知念が勝てばすんなり優勝という、知念と池間の3回戦は地を取り合う展開となった。形勢は終盤に入った時点で互角と見られていたが、ヨセに入って知念がポイントを重ね、白番知念の4目半勝ちとなった。
知念は「1次予選での宮城實一さんとの碁をかろうじて勝ち、決勝リーグに参加できた。今日も3局を何とか勝てて優勝できたことはうれしい。次は県大会優勝をめざしたい」と喜びを語った。
閉会式で平良覚宮古毎日新聞社長は「知念さん優勝おめでとう。今年もそうそうたるメンバーがそろい、レベルの高い大会になった。今後とも皆さんの応援でますます盛り上がることを期待する」とあいさつした。