「政策参与」新設に質疑集中/市議会総務財政委
設置理由に疑問の声/与野党が当局見解ただす
開会中の市議会3月定例会は8日、総務財政委員会(嵩原弘委員長)が行われ、市が2016年度に新設した特別職の「政策参与」の報酬案が当初予算に計上されていることについて、与野党の委員が当局見解をただした。教育委員会との関連性や教育長や教育委員長との関係性などについて、多くの質問が投げ掛けられた。委員からは「もう少し納得のいく説明をしてほしい」や「設置理由がわかりにくい」などの声が聞かれた。
この政策参与は、非常勤で1カ月16日以内の勤務。報酬は日額2万5000円。16日勤務すれば月額40万円で当初予算には480万円が計上されている。 下地敏彦市長は3月定例会の施政方針で「教育環境の整備等、教育施策の充実を図りたい」と新設の理由を述べている。
政策参与について、当局の説明では、市政策参与設置規定に基づいて設置し、議会の承認は必要とせず、市長からの委嘱状交付によって就任する。
委員からの「出勤する日やしない日、勤務時間はどうなっているか」の質問に対しては「勤務条件は同規定に『勤務する日および勤務する時間は市長が別で定める』としているので市長が決定する」と説明した。
具体的な職務内容については「例えば、学校規模適正化でいえば対象とする地域に行って説明会を開催するなどがある。当然、教育委員会と連携して事業は進められる」と説明した。
さらに委員からは「政策参与が新設されても今までとあまり変わらない感じがする。もう少し納得のいく説明をしてほしい」と求めた。
これに対して当局は「教育委員会には教育長もいるし、一般職もいる。しかし、特別職は問題に対する見方や視点も違う。職員ではできない部分を政策参与にはやってもらう」と述べた。
政策参与の部屋は城辺庁舎ではなく、平良庁舎の3階に設置される予定で、下地市長はその人事について、市教育委員会の教育委員を4年3カ月務めた前教育委員長の佐平博昭氏(56)を充てることを固めている。