報告書案まとまる/百条委設置は賛否両論
不法投棄ごみ残存問題 第20回特別委員会
市議会の不法投棄ごみ残存問題の調査特別委員会(佐久本洋介委員長)は10日、市役所平良庁舎で20回目の委員会を開催した。この日は、議会に対する報告書案が初めて示され、指摘事項や文言についての確認作業が行われた。その中で、百条委員会の設置については委員の意見が分かれた。互いの主張は平行線のままで結局、総括文の中では必要性を訴える意見と、必要ないとする意見があったことを両論併記することでまとまった。
この日示された報告書案は、2012年度の一括交付金による撤去事業と14年度の市単費による撤去事業について報告されている。
14年度事業の総括では▽業者とのなれ合い疑われる▽特定の事業所に事業を取らせようとの流れが見える▽談合の疑いが払拭(ふっしょく)できない▽検査が行われないまま請求のみを根拠に支出決議票を会計課に提出している-などの文言が盛り込まれた。
総括文の最後に百条委員会設置に対する委員会の見解をどう盛り込むかについては、意見が分かれた。
亀濱玲子氏は「百条委員会でどこまで追及できるかは分からないが、議会には議会の役割がある。いろいろな問題がまだ解明されていない。報告書には『設置が望まれる』とまとめる方が良い」と訴えた。
さらに、國仲昌二氏も「市民の期待した通りの真相解明はできていないという思いはある。百条委でどれだけのことができるか分からないが『設置が求められる』との表現で報告書は締めくくった方が良い」と主張した。
これに対して垣花健志氏は「百条委を設置しても変わらないと思う。議会が必要と判断するならその時点で考えればよい」と述べた。
平良敏夫氏は「この問題は百条委で調査しても解明できるとは思えない。しっかりやったが、問題の解明はできなかったという説明でよいと思う」との見解を示した。
上地廣敏氏も「この報告書をしっかりまとめて、その内容全部を新聞掲載して報道してくれればある程度は理解する。すでに刑事告発されていることもあり、これから議会で百条委員会を開いても意味は全くないと思う」と述べた。
そのほか、報告書では「委員会における調査には限界がある」との文言も盛り込まれ、全容解明には至らなかったということが示される見込みとなっている。