国際線旅客施設の整備を/下地島空港利活用で
下地市長らが知事に要請
【那覇支社】宮古島市の下地敏彦市長や同市議会の棚原芳樹議長、関係10団体の代表らは11日、県庁に翁長雄志知事を訪ね、下地島空港・周辺用地の利活用促進事業に係わる国際線等旅客施設の整備について要請した。
県は利活用促進に向け、提案事業者の旅客ターミナル施設整備やパイロット養成、リゾートホテルなどの4事業を候補事業として選定し、今年度中に利活用事業者を正式決定する。
下地市長は「とりわけ提案事業者が昨年発表した国際線等旅客ターミナル施設を整備・運営する事業計画は、同空港の優れた機能や地理的優位性を最大限に生かした画期的な事業計画」と評価し、「宮古圏域振興発展の起爆剤となる波及性・先導性の高い事業として、その実現に大きな期待をしている」と述べ、同事業計画の年度内の正式決定に特段の配慮を要請した。
翁長知事は「市長を中心とした、この事業にかける思いを強く持ちながらの要請には、その意味合いの深さをよく理解している。今やっと候補事業も絞られて現実味を帯びてきた。国際線等旅客施設の提案は宮古全体のあり方に大きな自信を与えている感じもする」とした上で、「これから空港管理運営の課題なども出てくるが、夢と現実性を皆さんとしっかり協議して要請書にあるような内容で、ぜひこれから詰めていきたい」との考えを示した。
さらに、「伊良部大橋と国際線等旅客施設の二つを合わせて、宮古圏域全体が大きな飛躍につながると思うので、一つ一つ踏まえながら前に進んでいきたい」と述べるに止め、年度内の正式決定を明言しなかった。
下地市長が「(事業提案者の)三菱地所の計画はすばらしい。同社はなるべく早くやりたいという強い意向を持っており、この計画から撤退させたくない。年度内に意思の決定をしてほしい。知事の『分かりました』との言葉が聞きたい」と重ねて要望したのに対し、翁長知事は「『分かりました。よっしゃ』と言いたいが、行政の手続きがあるので皆さんと進めながらやっていきたい」と述べた。
知事への要請には、奥平一夫、座喜味一幸両県議も同行した。