市教委方針に賛同意見/伊良部小中一貫校
伊良部地区対象に報告会/周知不足で参加人数15人
きょう佐良浜地区で実施
伊良部地区小中一貫校建設用地売却問題で、市教育委員会は11日、伊良部地区の保護者を対象にした経緯報告会を伊良部公民館で開いた。この日の開催が前日に決定し、周知不足もあってか参加者は15人。そのうち、統合協議会のメンバーが6人で、ほとんどの意見が現在進められている2019年4月開校を目指して伊良部中と佐良浜中のどちらかを用地とすることに賛同する意見が相次いだ。一方で白紙撤回された伊良部高校北側の用地問題の経緯について説明を求める意見もあった。
用地選定をめぐる保護者向けの報告会は、9日の用地選定委員会で開催する方針となり、具体的な日程は10日に決まった。
参加者の1人は「どちらの中学校に決まった場合でも送迎の方法は考えているのか」と通学面について市教委の見解を求めた。
宮國博教育長は「当初予定の伊良部高校北側での建設であれば問題なかったがどちらかの中学校に決まった場合はスクールバスを準備する。また、路線バスも利用しながら保護者に負担をかけない内容にする」と述べた。
佐良浜地区から参加したという女性は「東日本大震災関連のニュースを多く見て感じたか、やはり地域の子供たちのためには安全な場所にするべきだと思う。安全面を考えると佐良浜中近辺が良いと思う」と訴えた。
参加者の男性は「もう佐良浜中と伊良部中のどちらかに造るしかない。私たち保護者も苦しい選択になる。通学の不便があってもそれに対応できるよう保護者として対応していこうと思っている。ばたばたしたスケジュールではあるが、素晴らしい学校ができることを市教委として広く伝えてほしい」と述べた。
一方で、伊良部高校北側の用地が白紙撤回された原因について、男性の参加者から「渡口の浜の土地をめぐる問題だが、公有地の売却について公正な審議がなされていたのか。それがちゃんとして行われていればこうした問題に発展しなかったのではないか」との意見も出された。
これに対して宮國教育長は「それについては何の答弁もできないし、関係ない」と語気を強めた。
報告会終了後、宮國教育長は「周知期間が短いのは確かにそう思うが、足早に進めないといけない状況なのでみんなが集まるまでは待てなかった」と述べた。
きょう12日も午後6時から伊良部公民館で佐良浜地区の保護者を対象にした報告会が行われる。