政策参与 報酬減額し可決/総務財政委
年額288万円に修正/きょう本会議で最終審議
宮古島市が新年度新設する特別職の政策参与で、市議会総務財政委員会(嵩原弘委員長)は24日、当局が提案している政策参与の報酬を減額修正する与党提案の予算案を可決した。採決は賛否同数となり、委員長判断で決した。当局提案の年額480万円は同288万円以内に修正した。同報酬を含む2016年度一般会計予算案は25日の本会議で最終審議が行われる。
総務財政委では、8人の委員がそれぞれの立場から討論を行った。
新里聡氏は反対の立場から意見し、「子供の貧困対策ということだが、これは教育委員会や福祉部でも担当できる」と主張。「条例も定めないまま決めるというのでは、市長が必要と思えばいつでも(任命を)やれることになり、歯止めが効かなくなる」と述べ、当局提案の報酬480万円の全部を予備費に回して採決を取るよう訴えた。
これに対し真栄城徳彦氏は減額した上で賛成する意向を表明した。「子供の貧困を考えると急ぎ取り組む必要がある」と述べ、一般質問における市長答弁で政策参与の位置付けが明確に示されたと主張した。
その上で市のアドバイザーの報酬20万円の事例を紹介し「月額24万円以内なら横断的に活躍してもらっても良いのではないか」とする修正案を提案した。
具体的には当局提案の日額2万5000円を同1万5000円とし、月の勤務日数を16日以内とすれば月額最大24万円、年額では288万円以内とする減額修正案となる。
与党の濱元雅浩氏、垣花健志氏、上地廣敏氏は同案に同調。減額修正による政策参与の必要性を認めた。
一方で新里氏、前里光恵氏、新城元吉氏、國仲昌二氏は、政策参与設置の意義や当局の進め方を疑問視するなどして反対した。
採決の結果、4人ずつの賛否同数となったことから嵩原委員長の判断で減額修正案を可決した。
総務財政委員会に付託された政策参与の報酬を含む16年度一般会計当初予算案の討論・表決は、前回15日の委員会から持ち越していた。一般質問で政策参与に関する市長ほか当局答弁を聞いて再審議し、結論を出すことを決めていた。
下地敏彦市長は、新設の政策参与に前教育委員長の佐平博昭氏を充てる人事を固めている。