自衛隊配備阻止へ結束/計画撤回要請決議採択
いのちの水守る市民集会
「いのちの水を守ろう-自衛隊配備反対3・26市民集会」(主催・同実行委委員会)が26日、市中央公民館大ホールで開かれた。宮古島への陸上自衛隊配備計画に反対する市民ら約150人が参加。多くの人が平和や地下水保全のために配備に反対を訴え、配備阻止へ結束を呼び掛けた。防衛大臣宛ての配備計画撤回を要請する決議も採択した。
開会あいさつで実行委員会の岸本邦弘共同代表が「地下水をだめにしてしまう自衛隊が来てはいけないとの思いを伝えるために集会を開催する。なぜ自分たちが発言しなければいけないのか、今の宮古の状況を確認してほしい」と語った。
集会では9人が登壇した。宮古総合実業高校教諭の前里和洋さんは「自衛隊配備予定地は水源流域に隣接していて地下では重なっている可能性も否定できない。将来に想定される懸念があれば除外する必要がある」との考えを示した。
西辺地区在住の池間敏さんは「自衛隊、ミサイル配備はとにかく反対」、配備予定地がある福山地区の自治会会長である砂川栄さんは「地下水流域になぜ自衛隊を誘致しなければいけないのか。行政は水源流域に配備させないことを明記すべき」と反対を表明。宮古南静園園長の新城日出郎さんは問題の透明性を高める手段として「専門家が水についての適切な質問を、責任ある人にぶつけ、回答をみんなに見てもらうことが大事」との考えを示した。
観光業に携わる猪澤也寸志さんは「ミサイルが配備されれば中国から先制攻撃を受けることが危惧される」、平和をつくるキリスト者の会の中村晋作さんは「ミサイル攻撃や自衛隊の盾となって最後を迎えるのはいやだ」、てぃだぬふぁ・島の子の平和な未来をつくる共同代表の楚南有香子さんは「みんなで楽しく夢を語りながら、ミサイルや自衛隊配備を止めるための話をしていきたい」との思いを語った。
池間島在住の前泊博美さんは「戦争につながるかもしれないものは一つも宮古島に持ってくることはまかりならない」、戦争体験者で城辺在住の篠原文男さんは「日本は惨めな敗戦を迎えたにもかかわらず現政権はまた同じ道を歩もうとしている。市長は自衛隊配備について、備えあれば憂いなしというがとんでもないこと。何としても阻止しなければならない」と訴えた。
フロアからも多くの人が自衛隊配備に反対の意見を述べたほか、防衛大臣に対し配備計画の撤回を求める要請を決議した。要請は30日に防衛省へ提出される。