嘉手納氏が出馬表明/県議選宮古島市区
「変革の時期」強調/政策の柱に専門学校誘致
任期満了に伴う6月5日投開票の県議選宮古島市区で、元市議で会社役員の嘉手納学氏(50)が27日、市内ホテルで会見し、正式に出馬を表明した。「変革の時期」を強調し、専門学校誘致などの政策を挙げ「沖縄本島と離島をつなぐパイプ役として私を立たせていただきたい」と訴えた。
嘉手納氏は保守系無所属の立場で出馬。定数2を争う宮古島市区には同じ保守系候補で現職の座喜味一幸氏(66)がすでに立候補を表明しており、革新系、中立系の各陣営でも出馬を検討する動きがある。
嘉手納氏の出馬表明には元県議の砂川佳一氏や元伊良部町長の浜川健氏のほか市議の上地廣敏氏、西里芳明氏、仲間則人氏、濱元雅浩氏が同席した。
推薦人で全国賃貸管理ビジネス協会沖縄支部の佐和田功支部長が「嘉手納さんの行動力と人望、ネットワークを生かすべきだ。これからは、若い嘉手納さんの時代になると確信する」などと述べ、支持を訴えた。
嘉手納氏は「宮古のために頑張ってみたいという思いで決断した」と出馬する意向を正式に表明した。
その上で政策の柱として大学や専門学校の誘致を挙げた。「誘致を打ち上げた人はいるが、誰と、どういうふうにつくるという話を打ち上げた人はいない」と指摘し、説明会の開催等を通して具体的に話を進めていることを強調した。
農林水産物における輸送費不利性解消事業の拡充や宮古島への県立公園の整備も急ぐ考えを語った。
通信環境の充実も政策に掲げた。「郡部においても光インターネットを整備することで若者が住める環境が整う。光がないと企業も拠点を置けない」とし、定住促進と雇用の場の創出に強い意欲を示した。
陸上自衛隊の配備計画や米軍普天間飛行場の辺野古移設問題に関する現時点での態度表明はなかった。
嘉手納氏は「伊良部大橋が完成し、変革の時期がきている。沖縄本島と離島のパイプ役として私を立たせてほしい。宮古圏域の発展のために駆け回り、汗をかきたい」と述べた。
浜川氏は「立派な県議として頑張ってもらう。一致団結して、当選を勝ち取りたい」と連帯を促した。
最後は全員でガンバロー三唱を行い、嘉手納氏の当選に向けて気勢を上げた。
嘉手納 学(かでな・まなぶ) 1965(昭和40)年5月30日生まれ。伊良部国仲出身。宮古工業高卒。85年下地島空港施設入社。98年の旧伊良部町議選で初当選し2期、2005年市議選で当選し2期務める。