電気自動車を無償貸与/日産自動車
市に3年間期限で/活用事例創発事業
日産自動車(本社・東京)は29日、市(下地敏彦市長)に3年間期限で新車の電気自動車「e-NV200」1台を無償貸与した。市は市教育委員会に配置。同日午前、市役所城辺庁舎で、市文化財業務に携わる関係者らが見守る中、「電気自動車活用事例創発事業」による貸与式を行った。車内にはパワープラグが設置され、パソコンなどが充電可能。今後、電気自動車を活用した情報を発信していく方針。
日産自動車によると、同事業では、静粛性や給電機能を生かした各種作業車両としての活用、災害時の蓄電池としての活用、中山間地でのガソリンスタンド減少対策-などのメリットを挙げている。
全国でより良い街づくりや行政課題の解決などの一助となる活用方法を考案していた自治体に対し「e-NV200」を3年間無償貸与している。
新車は琉球日産の代理店である宮古自動車商会(本村勝枝代表)が届けた。
貸与式で、平良哲則生涯学習部長は「現在、文化財保護業務に掛かる現地調査の発掘では、測量機器などの電源確保、長時間に及ぶ民俗調査などにおいては投光器および撮影機器などの電源確保のため、その都度発電機を準備して現地で発電する方法を取っている」と実情を説明した。
その上で「今回貸与を受けた電気自動車にはパワークラブが設置されており、それらの活用に期待さている」と強調した。
宮古自動車商会の砂川正人販売部長は「多くの業務に有効活用してほしい」と述べた。
市は2008年に「エコアイランド宮古島」を宣言。翌年、国から島嶼型環境モデル都市として認定され、二酸化炭素排出削減でさまざまな取り組みを展開している。