県議選候補 國仲昌二氏浮上
保革分裂乱立様相 新風会が擁立決定/5日にも出馬要請へ
任期満了に伴う県議選(5月27日告示、6月5日投開票)宮古島市区(定数2)で、これまで独自候補を模索してきた市議会最大会派である21世紀新風会(新里聡代表)は、市議の國仲昌二氏(55)擁立を全会一致で決定したことが分かった。保革とも分裂選挙の可能性が濃くなる中、新たに國仲氏の名前が浮上したことで、今回の県議選は乱立の様相を呈してきた。
國仲氏擁立について、新里氏は本紙の取材に「昨年の8月ごろから人選してきて決めた。今月5日には正式に出馬要請をしたい」と述べた。
こうした動きについて、國仲氏は「まだ正式な話を聞いていないので、現段階ではコメントできない」との見解を示した。
國仲氏擁立の理由について、新里氏は「多くの問題を抱える今の下地敏彦市政に対して、市議会においてもしっかり問題点を追及するなど、県議候補として最もふさわしいとの結論になった」と述べた。
さらに「この県議選は宮古島市を変えるためのスタートラインにしたい。革新勢力も今回選挙は分裂選挙になりそうだが、来年の市長選挙を見据えてこのままでは戦えない。國仲氏を基軸に一致団結して取り組める選挙体制が構築できればよいと思う」と述べた。
今回の県議選で、保守系は現職の座喜味一幸氏(66)=自民公認=と前市議の嘉手納学氏(50)が正式に出馬を表明し、保守分裂は避けられそうにない状況となっている。
一方の革新系も、現職の奥平一夫氏(66)と、市議の亀濱玲子氏(62)が強い出馬の意思を示しており、一本化への調整は難航。現段階で歩み寄りの糸口は見いだせない状況となっている。
今回の、21世紀新風会の國仲氏擁立の動きは、来年の市長選を見据えたものでもあり、今後の國仲氏の判断とこの動きを受けた奥平氏と亀濱氏の動向も注目となっている。
前回は無投票選挙で与野党1議席ずつを分け合ったが、今回は一転しそれぞれの思惑も重なって荒れた展開となっている