奥平氏、不出馬か/県議選
國仲氏擁立で調整へ
任期満了に伴う県議選(5月27日告示、6月5日投開票)宮古島市区(定数2)で、市議会の最大会派である21世紀新風会が市議の國仲昌二氏(55)に出馬要請をするとの報道を受けて、現職の奥平一夫氏(66)は2日、國仲氏と共に新風会のメンバーと面談。今選挙における考え方について協議した。奥平氏は「十分に調整できる」との判断を示し、出馬しない意向を示唆。國仲氏の出馬に向けて各方面に理解を求めていくこととなった。
この日は、國仲氏と奥平氏が新風会の代表2人と面談。県議選における考え方については▽翁長県政を支える与党議員として推せること▽市政奪還▽辺野古の新基地建設に反対-を確認し、合意したという。
新風会との調整について奥平氏は「新風会からの提案は事態の収拾につながると思って話を聞いてみた。その結果、十分に調整できると判断した。私の支持者はいきなりの展開にみんなびっくりしているが、しっかり説明したい。とにかく市政奪還でまとまる必要がある」と強調した。
國仲氏も「奥平さんの支持者の理解を得られれば、出馬について前向きに検討したい」と述べた。
新風会との面談後2人は、出馬の意志を固めている市議の亀濱玲子氏(62)と同氏を推す下地学氏と面談。これまでの経緯を説明しながら分裂回避を含め、國仲氏擁立での調整を図ったが、意見は一致せず物別れとなった。
本紙の取材に対し亀濱氏は「ここまで来て私が退くとかという話にはならない。組織としてすでに出馬に向けて動いている」と述べた。
下地氏も「数日前に奥平氏が『自分も退くから、亀濱さんも退いて第3の候補で調整しよう』という話があったが、すぐに新聞報道で國仲氏の名前が出てきた。奥平氏の後継という位置づけだと思う。こちらとしては9日をめどに亀濱氏の出馬表明を準備している」と話した。
このままの状況でいけば、保革とも分裂選挙となるが、新風会の方針が加わったことで新たな展開となり、今県議選は混迷化の様相となっている。