亀濱氏が出馬表明/県議選宮古島市区
「先島陸自配備に反対」/「平和行政」 「市政奪還」訴え
任期満了に伴う6月5日投開票の県議選宮古島市区で、市議の亀濱玲子氏(62)が10日、JAおきなわ宮古地区本部で会見し、正式に出馬表明した。県民の命と暮らしのほか、平和と地方自治の尊厳を掲げ、先島への自衛隊配備反対と宮古島市政奪還を強調。「安心して暮らせる地域づくりのために県議会の場に立たせてほしい」と訴えた。
出馬表明で亀濱氏は「翁長(雄志)県知事は著書の『闘う民意』の中で、『陸上自衛隊が宮古、石垣に配備されようとしている。沖縄からすると明らかに基地負担が増す方向に進む』という考え方を示している。県内のどこに暮らしても安心できる地域と島々の発展のために頑張りたい」と意欲を示した。
そのほかにも、自衛隊配備問題について、下地敏彦市長が情報開示を拒否していることなどを問題視しながら、来年の市長選に向けて今後、中立、保守を巻き込んだ流れを構築し「市政奪還」を目指すとしている。
激励のあいさつで安慶田光男副知事は「ようやく候補者の一本化がまとまってうれしく思う。しかし、相手候補はすでに選挙戦をスタートさせており、宮古の2議席を狙っている。出遅れている部分もあるのでこれから2カ月間、議席を守るために必死で頑張ってほしい」と協力を求めた。
また、現職の奥平一夫県議も「亀濱氏の出馬表明が遅れたのは私の不徳の致すところ。亀濱氏を県政に送り出すために全力でこの選挙を戦う姿を有権者に見せることが私の使命。必ず勝利したい」と話した。
出馬表明前には、県議選に向けた亀濱氏の後援会が結成され、奥平県議、医師の岸本邦弘氏、元副市長の下地学氏が共同代表に就任した。
また、副会長は元連合沖縄会長の狩俣吉正氏と前宮古総合実業高校校長の具志堅三男氏らが名を連ね、今後予定されている参議院選挙や来年の市長選挙もこの枠組みを基軸に展開することを確認した。
最後は、全員でガンバロー三唱を行い、亀濱氏の当選に向けて気勢を上げた。
定数2を争う宮古島市区には保守系で現職の座喜味一幸氏(66)と元市議の嘉手納学氏(50)がすでに立候補を表明している。
亀濱 玲子(かめはま・れいこ) 1954(昭和29)年1月2日生まれ。平良東仲宗根出身。東大阪短期大卒。91年みやこ・あんなの会結成。97年に旧平良市議に当選し2期、2005年宮古島市議選で当選し、現在3期目。