戸原、コズリナに優勝杯/トライ宮古島大会表彰式
完走者1277人たたえる
「海・風・太陽(てぃだ) 熱き想い 君を待つ」をテーマにした第32回全日本トライアスロン宮古島大会(主催・宮古島市など)の表彰式が18日、市総合体育館で行われ、総合優勝の戸原開人(27)=神奈川県=に、大会長の下地敏彦市長から大会長杯が授与された。下地市長は「厳しい気象条件下で素晴らしいレースだった」とあいさつし、完走した1277人をたたえた。
昨年大会は、悪天候でスイムのないデュアスロンとなったが、今年は2年ぶりにスイム、バイク、ランとなり、伊良部大橋がコースになってから初めてスイム3㌔、バイク157㌔、ラン42・195㌔の計202・195㌔で競われた。
レースは連覇を狙う戸原が、スイムで好発進。バイクで圧倒的な力を発揮し、先頭に立つと、外国勢ら2位以下を徐々に引き離し最後のランでも安定した走りで独走態勢を築き、2位に大差をつけて2連覇を成し遂げた。
女子はプロ引退レースと位置づけて挑んだタマラ・コズリナ(40)=ウクライナ=がランでトップに立つと、後続に力の差を見せつけて3度目の優勝を果たし、有終の美を飾った。
表彰式で下地市長は「今回は水泳競技中の激しい雨、バイク競技中の強い風、そして最高気温は夏日を記録するなど限界に挑戦するアスリートにとっては厳しい条件だったと思う。また、ボランティアの皆さんも急変する天候の中で献身的に支えてくれたことに感謝する」とあいさつした。。
そのほかにも、下地市長は、熊本地震で亡くなった人たちの冥福と、多くの被災者にお見舞いの言葉を述べた上で「宮古島からも支援したいとの思いを伝えるために会場入り口に募金箱を設置しているぜひ協力をお願いしたい」と呼び掛けた。
石原一彦内閣府審議官は「都会に比べて地方に元気がないと言われるが、島全体で素晴らしい運営をし、地域で盛り上げている宮古島は元気がある。政府としてもこの大会を応援していきたい」と述べた。
この後、総合と女子の上位10位までの選手に各賞を授与したほか、年代別男女上位入賞者や種目別1位の表彰などが行われた。
会場では引き続き、ふれいあいパーティーが行われ、選手たちはビールで乾杯したり、地元料理に舌鼓を打ちながら、舞台での余興を楽しんだ。
今大会は、海外16カ国・地域か67人を含む過去最多の1669人がエントリーし、1546人が出場。1277人(完走率は82・6%)が完走した。