上里豊一さん農水大臣賞/さとうきび競作会表彰式
特別表彰に津嘉山さんら3人
【那覇支社】県糖業振興協会(嵩原安伸理事長)の第40回県さとうきび競作会表彰式が21日、那覇市の沖縄産業支援センターで行われ、宮古地区から県内1位に輝いた上里豊一さん(73)=平良成川=が農林水産大臣賞を受賞した。2015~16年期サトウキビ生産で優秀な成績を収めた9個人・2法人が表彰された。
長年にわたり糖業振興に尽力した功績への特別表彰の県糖業振興協会理事長賞には与那覇武さん(66)=平良松原=、上里隆弘さん(67)=城辺仲原=、津嘉山春喜さん(80)=多良間村仲筋=ら5人が選ばれた。
農水大臣賞の上里さんは、農林25号の栽培でかん水の実施により身長も良く枯死茎もあまり見られない、10㌃当たりの甘しゃ糖重量が3872㌔、しゃ茎重量1万6300㌔、甘しゃ糖度14・3度の高単収、高品質を実現した。春植としては記録的な収量となった。
上里さんは受賞者を代表して「農業は土づくりが基本をモットーにして、今後も現在の規模を維持しながら株出面積を増やし、品質向上と増収につなげるよう、体力が続く限り精を出して頑張りたい」とあいさつした。
特別表彰の与那覇さんは栽培歴31年。ハーベスターを導入した機械化一貫農業体系の先駆者であり、機械作業に適した栽培管理指導や機械化推進に尽力するなど、地域の糖業振興に大きく貢献する。
上里隆弘さんは栽培歴46年。気象や病害虫のリスク分散のため、農林25号・27号など複数品種栽培する。仲原地区の支部長や原料員を務めるなど、地域のリーダー的な存在であり、地域の糖業振興に大きく貢献する。
与那覇さんは栽培歴65年。耕耘機での除草や緩効性肥料の使用による化学肥料の低減、病害虫防除など、現在も強い改善意欲を持ち、単収・品質の向上に努める。農業委員や区長を務めるなど地域に貢献する。