25日から埋め立て工事/平良港整備
1日250台のダンプで土砂運搬
平良港埋め立て工事の土砂運搬が25日から始まる。来年3月下旬まで、約70万立方㍍の土砂が保良鉱山や鏡原鉱山跡などからダンプトラックで運び込まれる。工事を発注する沖縄総合事務局平良港湾事務所によると、土砂を運ぶダンプの台数は1日当たり延べ約250台で、各鉱山と埋め立て地を往復する。同事務所と、同じく発注者の市建設部港湾課では、多くのトラックが市内の国道や県道などを通行することから、市民の協力を呼び掛けている。
第2と第3埠頭(ふとう)の間を埋め立てて、耐震岸壁を整備する。埋め立て面積は、国が直轄する部分と市の担当分を合わせて約6・3㌶。水深約9㍍。2016年度事業費は約7億円。
埋め立て工事は、土砂運搬を含めて来年9月末を予定。同年12月には供用開始を目指す。
平良港湾事務所の生巣武所長は「この事業は宮古圏域の市民生活と産業に重要な工事。工事期間は協力してほしい」と理解を求めた。
工事は平良港における大型クルーズ船受け入れ態勢の環境改善を図ることが目的。
12年度から「漲水地区複合一貫輸送ターミナル改良事業」として実施し①大型船離接岸時の横風の影響低減②安全で効率的な荷役作業の実現③大規模地震発生時の緊急物資の輸送確保-を目指す。平良港湾事務所によると、総事業費は国と市分を合わせて約60億円。
平良港は、冬季季節風の影響を受けやすく、10㍍を超える風が吹くと定期貨物船が接岸できない。
ちなみに、2010年における平良港での定期船就航率は88・8%で、石垣港など類似離島港の90%台に比べて低い。
また、くし形の埠頭で水域が狭く、定期貨物船の大型化への対応が課題となっている。