15年度観光客数 初の50万人突破を達成
伊良部大橋開通が要因/クルーズ船寄港増も貢献
市観光商工局はこのほど、2015年度の入域観光客数が初めて50万人を突破し51万3601人になったと発表した。15年度から算出方法を変更したため単純比較はできないが過去最高を記録した14年度の43万550人を大きく上回った。伊良部大橋の開通やクルーズ船の寄港が13回あったことが主な要因と考えられるが、16年度は約100回にまで増加することから60万人達成の可能性も見えてきている。
15年度の入域観光客数を月別に見ると最も多かったのは9月の5万3875人。次いで8月の5万2877人、10月の5万1013人。最も少なかったのは12月で3万1938人、次いで11月の3万2674人。
増加の主な要因はクルーズ船寄港回数増加に伴う来島乗客数の増加。14年度は寄港数は3回で総乗客数は668人だったが、15年度は13回、9372人となり、クルーズ客だけで8704人の増となった。そのほか伊良部大橋開通に伴う知名度や認知度アップによる観光地としての人気の高まり、全日空(ANA)による6~9月までの関西-宮古直行便の期間運航なども増加の一因と考えられる。
クルーズ客船誘致連絡協議会によると16年度は中国からを中心に約100回のクルーズ船寄港が予定されていて、10万人程度の来島客が見込まれている。
ANAは3月27日から新たに羽田-宮古島の直行便を就航。期間運航だった関西-宮古線も同日から通年運航として各1日1往復2便をするなど航空便も増加。さらに羽田-宮古線は9月と10月8、10日には2往復4便に増便。入域観光客増への貢献が期待される。
初の50万人達成に下地敏彦市長は「こんなに早く達成できるとは思っていなかった。クルーズ船が期間中、週2、3回のペースで来てくれたことが要因だと思う。平良港漲水地区を10万㌧級のクルーズ船が接岸できるよう整備する計画なので完成すればさらなる受け入れも可能になる。市としては受け入れ態勢をしっかり行い宮古が飽きられることのないような対応をしていきたい」と語った。宮古島観光協会の池間隆守専務理事は「伊良部大橋が昨年1月に開通して、宮古島全体の人気度が上がってきた。旅行代理店などが、大橋開通を見越して現場視察や勉強会などをしたりして、商品開発に取り組んできたことが実を結んだと思う」と分析した。