地下ダム2基が満水/福里、砂川
土地改良区が会見で報告
地下ダム2基の水量がこのほど満水になった。福里は1月18日に、砂川は今月14日に水量がダムの高さを越えたという。砂川ダムは2年9カ月ぶりの満水。宮古土地改良区の下地敏彦理事長(市長)が26日、会見を開いて報告。併せて懸念される夏の干ばつに向けて適切な使用を呼び掛けた。
満水の要因は昨年11月から今年4月末にかけての雨量。土地改良区のまとめによると、同期間の雨量は過去50年で2番目に多く、平良で1572㍉降った(第1位は1680㍉)。
今年の雨量も平年を大幅に上回っており、1月は479・5㍉を観測。平年の130・8㍉と比べて約3倍以上の雨が降った。
この気象条件によって地下ダムの水位は昨年11月からぐんぐん上昇した。今年に入ってから福里、砂川ともに満水となった。
ダムの最大貯水量は福里が1050万㌧、砂川は950万㌧となっている。
満水は良い傾向だが、土地改良区は今夏の雨量が少なくなることを懸念。「地下ダムの水位回復は地上のダムと違い、地下浸透に必要な雨量と時間を要するのでまとまった雨が流域上に必要となる」とし、農家に対して、適切な量を、適切な時期に散水するよう強く呼び掛けている。
下地理事長は「夏場の水位低下を考え、今のうちから対応したい。農家の皆さんには節度ある水使用をお願いする」と述べた。