海水浴、気をつけて/市水難事故防止推進協
観光客らに注意呼び掛け
宮古島市や宮古島署、宮古島海上保安署などでつくる「市水難事故防止推進協議会」は2日、本格的な海洋レジャーシーズンを迎え、2016年度水難事故防止海浜パトロールを実施した。4月に宮古島海上保安署に配属された巡視艇「なつづき」の潜水士2人も初参加した。市平良庁舎での出発式後、一行は4班に分かれ、パイナガマビーチ、砂山ビーチ、吉野海岸などをパトロールし、リーフカレント(離岸流)やシュノーケリングやダイビングの注意点などが書かれたリーフレットを配布し、観光客らに遊泳時などの注意を呼び掛けた。
出発式で長濱政治副市長は「水難事故の被害者、家族は非常に辛く悲しい思いをする。そのような水難事故が起きないよう、関係者みんなで、水難事故防止の啓発に一生懸命頑張ってまいりたいので、よろしくお願いします」と参加者に呼び掛けた。
宮古島署の大城辰男署長は「4月28日現在、県内では水難事故がすでに8件発生し、6人がなくなっている。水難事故の特徴として、遊泳中が6件中3件と地元の海を熟知していない観光客が半数を占めている。このような特徴を含め、観光客に対する広報啓発活動が重要と考えている」とあいさつした。
昨年、宮古島海上保安署管内で発生したマリンレジャー中の水難事故者数は13人で、このうち5人が死亡した。今年に入り、同署管内では下地島の中の島で遊泳中の女性1人と、佐和田の浜で海藻採取をしていた高齢の女性1人が死亡する事故2件が発生している。
第11管区海上保安本部によると、過去5年間(2011~15年)の同本部管内のマリンレジャーによる事故者数は404人で死亡・行方不明者数は119人だった。このうち宮古島海上保安署管内は事故者数が41人、死亡・行方不明が18人だった。
同本部によると特に遊泳中の内、シュノーケリング中の事故者数は94人、死亡・行方不明者数は43人でマリンレジャー全体の死亡・行方不明者の約4割を占めたという。